Google
トップページに戻る

ドイツ語の花梨先生1(1)ウサ飼い仲間  

英語以外の語学の選択は、私は迷わずドイツ語。
女子学生10人のうち、8人が選んでいたよ。

ドイツ語の先生の名前は、花梨(かりん)先生と
呼ぶことにするね。
(なぜかって言うと〜、先生のおうちで
飼っているウサギが、かりんちゃんだからだ〜)

最近になって、花梨先生がウサギ飼っていること、
知ったんだ。うれしいな。

かりんちゃんは、先生が家に帰ってくると、
横に来てちょんちょんとナデナデを要求するらしい。
くー、かわいいっ。

うちのウサギたちは、好き勝手だからな。
ナデナデ催促も、どかどかと手の下に入ってきて、
ぐいぐい鼻を押し付ける強引さ。
ウサギもいろいろだな。
posted by ゆうき at 17:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1

ドイツ語の花梨先生1(2)静けさと穏やかさ

そう、その花梨先生。
穏やかな人だけど、カリスマ性があったな。

落ち着いた口調でドイツ語を流暢に話し、
外見も日本人離れした印象があった。

何よりも私たちが好きだったのは、感情に
流されない落ち着いた静けさがあったこと。
でもって、無言で周囲を感化させて
しまうような、独特の雰囲気があったかな。

こういうことを先生に言うと、穏やかに
笑いながら、
「何を言っているんですか」と言われそう。
でも、多くの学生から慕われていたよ。

先生のウサギは、きっと、ぶうぶう鼻を
鳴らして文句を言わないんだろうな。
(ウサギって、文句があると、ぶうって
怒るんだよね。ぶたさんみたいにね)

posted by ゆうき at 17:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1

ドイツ語の花梨先生1(3)死生学の講義

そんなある日、死生学の分野では世界的に有名な
人を大学に招いて、教職員、学生向けに講義が
あった。(仮に,T先生にしておこう)

とても高名な先生の講義なので、教職員
だけではなく、学生たちも是非、聴講するよう、
学生掲示板にも貼り出しがあったのだ。

末期医療に関心があった私は、迷わず参加した。
行ってみると、大学で一番大きな大講堂が
満員になるほどの盛況ぶり。

T先生は、非常に講義がお上手な先生で、
多くの聴衆を前にして、ユーモアたっぷりの
お話をして下さった。

その講義は、たとえて言うなら、
ユーモアを交えながら終末期についてお話になる
朝日俊彦先生の講義に近いかなあと思う。

その、朝日先生の講演、「笑って大往生」を
画像で見られるサイトがあるんだけど、
それを、私の友人が紹介してるので、
興味がある人は行ってみて。

朝日先生の講演を聴いてみたい人はここをクリック

笑えるんだけど、愛が溢れていて感動するよ。
朝日先生のお話を聞いて死ぬのが恐くなくなった
って言う人もいるくらいだよ。
posted by ゆうき at 17:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1

ドイツ語の花梨先生1(4)笑わない人は気をつけて

聴衆たちが、大笑いした後、T先生はぐるりと
見渡してひと呼吸おくと、こう言った。

「今、笑わなかった人、気をつけてください」

会場はその意外な言葉に、シーンとなった。
T先生は、間の置き方や、言葉の使い方が
非常に巧みだ。

聴衆が次の言葉を息をひそめて待っていた。

「笑わなかった人は、気をつけないと、
ドロップアウトしてしまうかもしれませんよ」
T先生は、そう言った。

彼はある大学で教鞭をとっておられるが、
自分のユーモアで笑わない学生をチェックし、
注意深く観察していたそうだ。
すると、笑わなかった学生は、かなりの確率で
大学をやめてしまったらしいのだ。

そして笑いの持つ意味、ユーモアの大切さに
ついて、更に説明が続けられた。

ユーモアが末期医療にどれほどの力を持つのかを
最終的な結論にした講義だったようだ。

posted by ゆうき at 17:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1

ドイツ語の花梨先生1(5)笑わなかった私って?

私はその時、笑ったか?
にこりとも笑わなかったんだ。

そして、T先生の解説を聞いていて、
笑えなかった自分が、欠陥人間なのかな?
というところまで追い詰められてしまったんだ。

いや、これには参っちゃった。

なぜ、笑わなければいけないのかな。
なぜ、笑えない人間は、気をつけなければ
いけないのかな?
なぜ、みんな笑うところで、同じように
笑わなきゃいけないんだろう。

どうでもいいようなそんな問いかけに、
私は縛られちゃったのだ。

これ以上、T先生の講義は聴けないな、と
判断した私は、途中で大講堂を抜け出した。
posted by ゆうき at 17:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1

ドイツ語の花梨先生1(6)医療者として不適格か?

なぜこんな些細なことで感情的になるのか、
その時は自分でもよく分からなかったんだ。

あの時、私はとっても医師になりたかった。
頑張って頑張って、ようやく医学部に
入ることができたんだ。

簡単な思いで入学したんじゃないって
思っていたよ。

念願の医学部なのに、夢も希望も
いっぱいなのに、ドロップアウトしようが
ないじゃないって、感じだったのだ。

笑わない人は医療者として不適格だよって、
そんなレッテルを貼られたような気持ちに
なっちゃったんだろうな。

私はとても不器用で、柔軟性がなかったな。
「あなたは融通がきかないね」
って、よく言われていたしね。

そんな自分をよく分かっていたんだけど、
どうしようもなかったんだよね。

柔軟性の大切さや、ユーモアの力の大きさに
気付いたのは、医師になって、経験を
積んでからだったな。

思えば長くかかったもんだ。

posted by ゆうき at 17:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1

ドイツ語の花梨先生1(7)自己認識の変容

どんな人に対しても、そつなく付き合って
いくには、柔軟な考え方が必要だね。
今は、そう思うよ。

あの頃の私は、講義のそんな些細な言葉で
深く傷ついてしまうほど、毎日が真剣で、
思い詰めた状態だったんだ。

自分ひとりに向けられた言葉ではないと
分かっていても、そんな反応しかできなかった。

自分のことだけど、なんかかわいそうだな。
でも、そういう時の自分がちょっと
うらやましいって気持ちもあるよ。

人は、ちゃんと変わっていくんだ。
自己認識が少しずつ変わっていくんだ。
これが成長っていうことなんだよ!

当時の自分もいいなって思うけど、
今の、ずぶとくなって、嫌なことはしない
っていう適当な自分も結構いいと思うよ。

どっちもいいよ。
ま、人生、そんなもんだ。
あんまり思い詰めなくても、何とかなるもんだ。
posted by ゆうき at 17:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1

ドイツ語の花梨先生1(8)花梨先生ならどう思うか

まあ、でもその時は、あまりにも深く
傷ついちゃったもんだから、大変だったんだ。

大講堂を出たのはいいけど、人気のない
寮に戻るのも何となくいやな気分だし、
あてもなく大学の中をぶーらぶーらと
さまよっていたよ。

その時に不意に、花梨先生の顔が浮かんだんだ。

あっ!
花梨先生ならどう思うかな。
花梨先生に聞いてみようかな。

そう思ったんだ。

で、先生を呼び止めたんだ。
「先生、少し相談したいことがあります」
ってね。

posted by ゆうき at 17:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ語の花梨先生1
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。